JRS ブロッケージ 工法 JRS Blockage Method

JRSブロッケージ工法とは

JRSブロッケージ工法は、吹付耐火被覆工事で発生する 落綿(ロックウール+セメントの複合材)を現場で再利用する循環型の層間ふさぎ施工技術です。 現場内で落綿をリユースし、層間ふさぎ材として活用することで、 産業廃棄物の削減とCO₂排出量の低減を同時に実現します。 2021年制定の「層間ふさぎ加熱試験」に合格した、国内初の循環型層間ふさぎ施工技術です。

落綿再利用フロー
落綿再利用フロー

吹付耐火工事で発生した落綿が、どのような工程を経て 「現場内でリユース」できる状態になるかを示したフロー図です。 落綿は層間キャッチャーで回収された後、JRSの施工ノウハウに基づき 選別・粉砕・混合などの処理を行うことで再利用材として整えられます。 これらの作業は現場で実施可能であり、現場内で循環が完結することが JRSブロッケージ工法の大きな特徴です。


JRS独自構造「層間キャッチャー」(特許取得済)

JRSブロッケージ工法の中核となるのが、特許取得済の専用受金物 「層間キャッチャー」です。 この独自構造により、落綿再利用・層間変位追従・遮煙安定・遮音性能向上・防水性・結露防止など、 従来工法では実現できなかった性能を構造として成立させることができます。

層間キャッチャーの役割
層間キャッチャーの役割

層間キャッチャーの主な機能

  • 排湿孔付きアルミシートで湿気を逃がし、結露を防止
  • 溶着ピン固定により耐火材を確実に保持
  • 150mmのクリアランスが粒状材の層間変位追従を可能にする
  • 落綿密度180kg/m³で安定確保し、沈下を防止
  • 遮煙・遮音性能を安定して維持
  • 防水性・排湿性に優れ、湿気・水分に強い構造
  • 2021年制定の層間ふさぎ加熱試験に合格した構造

層間キャッチャーは、単なる受金物ではなく、 落綿再利用・環境性能・耐火性能・変位追従性能・遮音・遮煙・防水性能を支えるJRS独自の技術基盤です。


従来工法との比較

項目従来工法(ロックウール板50mm)JRSブロッケージ工法(落綿再利用・層間キャッチャー)
変位追従性能板材のため地震時に割れ・隙間が発生しやすい粒状材が内部で動き、層間変位に追従しやすい
遮煙性能隙間が生じると煙が回り込みやすい粒状材が隙間を埋めやすく、遮煙性能が安定
耐火性能隙間ができると区画が破綻2021年制定の層間ふさぎ加熱試験に合格
遮音性能50mmでは遮音性能は限定的粒状材+150mmクリアランスにより遮音性能が大幅向上
防水・排湿性能板材のため湿気に弱く、結露リスクあり排湿孔付きアルミシート構造で湿気・水分に強く、結露防止に有利
密度の安定性工場成形品のため安定だが変位には弱い落綿密度180kg/m³で安定確保し、沈下なし
断熱性能50mmでは限定的150mmで断熱性能が大幅向上
産業廃棄物落綿はほぼ100%廃棄現場内でリユースし、残りも再資源化することで廃棄量を大幅削減
CO₂排出廃棄物運搬・揚重でCO₂多い運搬・揚重の大幅削減でCO₂低減

JRSブロッケージ工法の最大の特徴は、単なる「高性能な層間ふさぎ材」ではなく、 落綿再利用・特許取得済の専用受金物・変位追従・遮煙安定・遮音性能向上・防水性・環境負荷低減を “構造として成立させる循環型の施工技術”である点です。

従来の板状ロックウール製品とは異なり、 JRSブロッケージ工法は「工法全体」で性能を発揮し、 産廃削減・CO₂削減・地震後の区画維持・現場内完結のリユースなど、 他の層間ふさぎ材では実現できない価値を提供します。


150mm(床同厚)を推奨

JRSブロッケージ工法は、法令上は床厚50mm以上で使用可能ですが、 150mmで最も性能が高まるため、150mm仕様を推奨しています。 150mmは、変位追従・遮煙安定・遮音性能・密度保持・排湿性能など、 工法の性能を最大化するための推奨寸法です。

  • 粒状材が動ける変位吸収スペースを十分に確保
  • 落綿密度180kg/m³を安定確保し、沈下なし
  • 排湿性能の確保(結露防止)
  • 遮煙・遮音性能の安定
  • 2021年制定の層間ふさぎ加熱試験に合格した仕様

優れた遮音性能・防水性能

1. 遮音性能

JRSブロッケージ工法は、粒状化した落綿を150mmのクリアランスに充填することで、 隙間が生じにくい高密度の層を形成します。落綿は密度180kg/m³で安定保持され、 板状ロックウールでは難しい隙間のない遮音層を構築できます。 また、粒状材が微細な空隙を埋めるため、音の透過を抑制し、 従来工法よりも優れた遮音性能を発揮します。

2. 防水性能(排湿・結露防止)

層間キャッチャーは排湿孔付きアルミシート構造を採用しており、 湿気を効率的に逃がすことで結露の発生を抑制します。 アルミシートは水分に強く、湿気・水滴の侵入に対して安定した性能を発揮するため、 従来の板状ロックウール工法と比較して防水性・耐湿性に優れた構造となっています。


地震後の火災に強い理由(変位追従性能)

地震時には上下階の床が水平にずれる「層間変位」が発生します。 従来工法の板状ロックウールは変位に追従できず、割れや隙間が生じ、 火災時に煙が回り込むリスクがあります。

JRSブロッケージ工法は、粒状化した落綿が内部で動くことで 層間変位に追従しやすく、地震後も防火区画を維持しやすい構造です。 また、2021年制定の層間ふさぎ加熱試験(変位を伴う試験)に h150mm仕様で合格しています。


コスト削減と環境負荷低減の効果

JRSブロッケージ工法は、落綿の再利用を現場内で完結できる唯一の循環型工法です。 現場で発生した落綿をその場で再利用できるため、 産廃処理・運搬・揚重・ELV待ち時間を大幅に削減し、 環境負荷とコストの両方を同時に低減します。

1. 産業廃棄物の大幅削減

  • 従来工法では落綿のほぼ100%が廃棄物
  • JRS工法では現場内でリユースし、残りも再資源化
  • 埋立量の削減により環境負荷を大幅に低減

2. CO₂排出量の削減

  • 廃棄物運搬が減ることでCO₂排出を大幅に削減
  • 揚重回数の減少により現場内のエネルギー消費も低減
  • 再資源化により新規材料の製造負荷を削減

これらの効果により、JRSブロッケージ工法は SDGs(12・13・15)に直接貢献し、ESG評価の向上にも寄与します。

コスト削減モデル

コスト削減モデル
コスト削減モデル

5,000㎡規模の現場モデルでは、落綿1.9tのうち約70%(1.3t)が再利用可能となり、 産廃フレコン袋は20袋 → 6袋(最大で70%削減)となります。 現場条件により削減率は変動しますが、落綿を現場内で再利用できる点が大きな特徴です。

削減される主なコスト

  • 産廃処理費(最大で70%削減)
  • 揚重費(大幅削減)
  • ELV待ち時間(ほぼゼロ)
  • 廃材搬出の労務(ほぼゼロ)

増加するコスト

  • 落綿の粉砕・混合・充填などの軽微な作業

これらを総合すると、実質的なコスト削減は30〜60%程度が期待できます。 現場条件により変動しますが、従来工法と比較して大幅なコストメリットが見込めます。


SDGs貢献図解

SDGs貢献図解
SDGs貢献図解

落綿廃材の再利用によるSDGsへの貢献

吹付耐火工事で発生する落綿のかさ比重は約180kg/㎥であり、 フレコン充填量(80%換算)では年間約35,000袋が埋立処分されています。 JRSブロッケージ工法により落綿を100%再利用することで、 35,000フレコン/年の埋立処分を削減し、 SDGs目標12・13・15に直接貢献します。


CO₂削減効果

吹付耐火工事におけるCO₂削減効果

吹付耐火用ロックウール粒状綿の年間生産量は約10万トンであり、 そのうち工事中に発生する落綿は約5%(5千トン/年)にのぼります。 この落綿を再生ロックウールで補完することで、 化石燃料を使用するキューポラ炉での新規ロックウール製造量を削減し、 CO₂排出量を大幅に低減できます。

コークス排出係数(3.17tCO₂/t)と製品原単位(150kg/t)から算出すると、 ロックウール1トンの製造で約0.5tCO₂が排出されます。 5千トンを再生品に置換えた場合、 年間2,500tCO₂の削減効果が見込まれます。

CO₂削減効果
CO₂削減効果

吹付耐火工事における落綿リユースの意義

吹付耐火工事で発生する落綿は年間5千トンにのぼり、 従来は埋立処分されてきました。 JRSはこの落綿を再生ロックウールとして活用することで、 新規ロックウール製造に伴うCO₂排出を抑制し、 年間2,500tCO₂の削減を実現します。

また、落綿廃材の再利用により、 年間35,000フレコンの埋立処分を回避し、 SDGs達成に大きく寄与します。


残った落綿のリサイクル

現場で使用しきれなかった落綿は、JRSが買い取り、 日立工場で以下の不燃認定製品に再生します。

  • エコウエット(耐火補修材)
  • ダンネックスR(不燃断熱材)
  • JRSプレーブ(着火防止材・開発中)

生産・施工体制

JRSブロッケージ工法は、現場で落綿を再利用する“循環型の施工技術”です。 その循環を支える再資源化拠点として、日立工場(200坪+80坪)では 落綿の再生処理や不燃製品の製造、ならびに工法を支える部材の品質管理を行っています。 施工についてはJRSによる材工受注を中心に運用しており、 将来的には協力会制度(資格制度)を構築し、全国展開を目指しています。

JRSブロッケージ工法に関するご相談・お問い合わせ

施工仕様や導入方法、協力会制度の詳細などについては、
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